今週のあぐりは、男と女の関係について
ひたすら振り回されまくる展開。
東京で再会した民ちゃんは、
燐太郎さんに一目惚れして、既婚者にもかかわらず閉塞的な自分の今の環境から逃れるために
燐太郎にアタック。
おい……、旦那軍人さんやろ……
燐太郎さんの立場……。ヤバいやんけ…。
民ちゃんをかばったあぐりに散々皮肉を言う民ちゃん旦那も、嫌な奴だなあと思ったし、
こりゃ一緒に暮らすの苦痛やわ、と民ちゃんに同情したんですけど
(民ちゃんが貞淑って!!!!)
その直後、マッハで燐太郎さんのところに向かってる民ちゃん見たら、
コラコラコラーッ!速い!抜け出すの速い!!!
とツッコミワードしか浮かばへんかった。
それだけに、燐太郎さんが完膚なきまでに
民ちゃんを拒絶したことは良かった。
民ちゃんは遠回しだと、効果ないけんな。
あぐりへの秘めた思いのことも言わなかったし(言えるわけねえ)
できる男ぞ、燐太郎さん。
幸せになってほしい…。
民ちゃんの件がやっと片付いたと思ったら、
次はお義母さま。
岡山から来たと思ったら、
しばらくこっちにいる宣言。
!?
バイオリンを習うと言い出して、
あぐり美容院営業中も、
ギーコギーコと練習する始末。
差し障る、不気味な音は営業に差し障るわぁ…。
何やら、バイオリン教室の
片桐先生に惹かれたようで、
片桐さんの方も満更ではなく、
もうすっかりイチャイチャ状態。
オイオイオイィ!!いいのかよ!
御大いるのにいいのかよ!!
とツッコんだわね。ああツッコんだわよ。
このドラマ、すげー自由だよね。
知ってたけどさ。
しかもよお、上京してきた御大に
片桐さん紹介するんだぜ!え?!
片桐さんも、御大に遠回しに
交際の許可もらうんだぜ!!
えぇ…えぇ!?
そんだけじゃねえ、
土曜日回の最後では、カフェセラヴィにエイスケさんのことを相談していたあぐりの前に、
エイスケさんの新しい原稿を持った女が来てさ、
「望月エイスケの家の者です」
なんて言っちゃうの。What's!?Who!?Why!?
もうあらゆる5W1Hが頭の中に出てきて、
呆然状態でこの週エンド。
もう…もう無茶苦茶やこのドラマ…。
まあね、女がいるのはわかってたよ、
あぐりが夏物の服を取りに来たエイスケさんに
お義母さまのことを相談したとき、なんとなく悟ったもの。
このシーンで描かれていたことは、
第十五週「男と女のあいだには」全体のテーマでもあったよね。
男女の関係には色んな形があっていい
夫婦の愛情がすべてを超えるというのは幻想
それを、妻であるあぐりに言っちゃうエイスケもどうなんだ、と凡人のわしは思ったわけだけど、
あぐりもその言葉を素直に吸収するんです。
また、片桐さんとお義母さまの楽しそうな姿、
御大の前では見せない生き生きとした表情のお義母さまを見て「夫婦では埋め尽くせないものがある」と悟った御大。
勇造妻があまりに完璧すぎるために
岡山での居場所を無くし、東京で居場所を見つけたお義母さまがこんなに笑顔だと、
どちらにいる方が幸せなのか、
必ずしも夫婦共にいることがお互いを幸せにすることなのか、考えちゃいますよねぇ。
民ちゃんは燐太郎さんに振られて、
軍人旦那のもとに帰っていくんですけど、
籠の中の鳥状態になることが、
それが果たして彼女の幸せなのか。
あぐりに愚痴を言っていたものね。
燐太郎さんにそれを託すのは間違いだけど、
民ちゃんの心が自由になるためには、
別の方法があるんじゃないか。
そんなことを深く考え込むあぐり、
大人になったなあと思うけど、エイスケさんの
「夫婦の愛がすべてを超えるというのは幻想」という言葉をあまりに受け入れすぎると、
「じゃあ私とエイスケさんは何?」
となっちゃいますよね。
ほとんど会わないし、エイスケさんは愛人宅に入り浸っている…。
カッコウは巣を持たない、
籠の中に閉じ込められると死んでしまう
かつて森さんにカッコウだと称されたエイスケさん。
あぐりは鳥籠のなかに閉じ込められ、自由という名の翼をもがれたエイスケさんよりも、
自由に羽ばたいているエイスケさんが好きなんですよね。
でも、自分のもとにあまり帰ってこない、
愛人宅まである…となると、
自分はエイスケさんにとって何なんだろう、
必要とされているのか、との不安を
再び持ってしまうのも仕方ないことだと思います。
こればっかりは、二人が腰据えて
話し合うしか無いのだけど、エイスケさんは
なかなか素直に自分の心を話さないし、すぐ煙に巻くからなあ。
あぐりが肋膜炎で倒れたときは、
燐太郎さんがその不安を解消してくれたけど、
今回はどうなるのでしょうかね。
和子がそろそろ生まれるはずなので、
解決はするはずなのですが。
ううむ。今回は何も解決せず、
火種ばかりが残ったな。
全体的にコメディ調なのは変わらないんだけど、
カフェセラヴィに警察が来て婦人現代の原稿をよこせと行ってきたり、
プロレタリア文学の大家・小林多喜二が拷問死されたり…。
エイスケさんが強く欲し、愛した『自由』が
どんどん奪われていく。
次回予告見たら、不穏な映像しか流れてなくて、見るのがこえぇよぉ。
担当は五喜ちゃんで、真っ青な顔色のお母様、
そして空を見上げて涙ぐむ喪服のあぐり。
もう、分かるやん…どうなるかが…。
第十六週は、心して見ることにします。
土曜日回が衝撃的だったので
すっかり忘れてましたけど、
今週のエイスケさん、
なかなかパンチきいてたなあ。
本の出版記念パーティで
「愛と尊敬をこめて、強き女あぐりに贈ります!」と言ってあぐりに投げキッス。
それに大照れするあぐりが可愛らしかったですね。
(このときはほのぼのしたのに土曜日回では愛人と鉢合わせ。高低差にキーンなるわ!!)
そして、婦人現代の原稿を押収しようとする警察にくってかかる世津子さんを制し、
急に歌を歌い出すエイスケさん。
萬斎さん、歌うめえ!(笑)
なぜか同じように歌い出すあぐり。
燐太郎も追随し熱唱。
ノリノリでレコードをかける高山さん。
シュールシーンだけど、暴力に暴力では対抗しない、
エイスケさんらしいやり方だったと思います。
(警察もよく帰ってくれたな!?こいつら完全に酔っ払ってるわ…とか思われたんかな?!)
そして、淳之介と尚くんと南くんが書斎に入っていると、突如現れるエイスケ。ロシアンの格好。
おい、どこでそれ買ったんだよ!?
ルバシカは当時の文士たちの流行りだったのは『澪つくし』見て知ってるんですけど、
そのエスキモーみたいな防寒帽は
一体どこで手に入れたんだよ!?
そして、カリンカを歌いながら笑顔で去っていくエイスケさん。
もう、もう無茶苦茶やこの男。
これ、絶対萬斎さんのアイデアだろ!と見ていて思いましたね。