The King with Donkey Ears

ドラマ視聴素人の感想置き場。自分のために書いてます。

あぐり 第十八週(後半)

ついにXデイが来てしまいました…。
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エイスケさんは、燐太郎さんに
新作の感想を告げます。
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これがまた別れの挨拶みたいなのよ!
凛としていて、全くおふざけ無しでさ。
このシーン見ちゃうと、エイスケさん
このままどこか行っちゃう感丸出しなのよねえ。


当時はフラグなんて言葉なかっただろうけど、
あたしゃねえ、このシーン見ながら
フラグ…フラグや…と呟いてしまったよ。




その後家に帰り(もうここで疲れきった声色のエイスケさん。萬斎さんの細かい演技が光るね)
あぐりに、喘息の転地療養中の和子の
お見舞いに行こうと提案。
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エイスケさんの書斎で離婚届を見つけたあぐりは、戸惑いつつも了承。
この離婚届は何?ドンッ!とか、
あぐりは怖くてやれないよね…聞けないよね…。
それぐらい、エイスケさんのことが好きなんだよね、あぐりは。


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別荘でのシーンは全てにおいて、
見てて悲しくて切なかったっす。
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今晩は、腕によりをかけてごちそうを作るから!
というエイスケさんに
あぐりはあっ…と何かを察した様子。
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そら気づくわな、オムレツ案件。
初回の段階(岡山)であぐりは気づいてんだもん。
3回目なんて、そらそうよ。

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最期の晩餐シーンで、
「今度はどこに行っちゃうつもり?」
と聞いたときのあぐりの寂しそうな表情と、
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「どこにも行かないよ。僕は、いつもあぐりのそばにいるよ。これからも、ずっとね」
イケボで返すエイスケさんがとても印象的でした。



このシーンも、なかなか論争を呼ぶというか、
エイスケさんが本当は何を考えていたのか、
作中ではほぼ明示されないので、
色々考えちゃいます。

第十八週を頭から見ていると、
エイスケさん、自殺するつもりなんかな…?
とか考えてたんですけど、
もしかしたら、廃嫡と離婚を行った上で、
森さんや世津子さんのように
失踪するつもりだったのでしょうか?
そして、本当にたま〜にあぐりのもとに
これからも帰ってくるつもりだったのかも。

視聴者に全部解釈を委ねているので、
考察が捗るなぁ…考察したくなるよなあ…。

これは脚本と演出の
ストーリーの取捨選択の巧みさ故ですね。


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そして、ついに例の階段のシーン。
これがさあ、子供の頃見たとき、
あまりにショックで、怖くて、悲しくてさあ…。

これ見ちゃったから、あまりにもショックで
エイスケさん退場後のドラマの内容を
覚えてないんじゃないかと思うんだよね。

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屈託なくエイスケさんに話しかけるあぐりに、
何も物言わずもたれかかるエイスケさんの亡骸…。


つ、つら…辛すぎんか…。
独りで死んだエイスケさんも、
エイスケさんの異変に気づけなかったあぐりもお義母さまも…。

控えめだけど、ものすごくビターな死に方の演出だったと思います。



からの〜〜、岡山での望月組パート。

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御大の信じられない、わけがわからない、
という反応にも泣いたし、
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バイオリンを投げ捨てて、真っ白になった
エイスケさんに泣き叫びながら
すがりつく光代さんの姿も、
もう、とにかく見てて胸が苦しくなりました。

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しかもその直後に、エイスケさんが
淳や和子のところに幽霊として訪れたシーンも号泣。
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淳が、将来小説を書きたい、という
ほのかな夢を持ち始めたことをひそかに暗示してて、そこにも涙。

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和子のところにも、白スーツを着て登場。
白い服を着た父が来たというのはどうやら史実のようでそれもびっくり。
おい、どんだけ泣かすねん。

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さらに畳み掛けるかのように、
あぐりのもとにエイスケさんからのプレゼントが届き、
美容院をかたどったケーキという………。
最初クッションとか縫い物?ぬいぐるみ?
とか思ってしまった自分を殴りたい

おお…もう…エイスケさん…ウウウッ。
泣かすじゃねえか……なんて奴なんだ…。ウウッ。


なんだかんだで優しいいい奴だった…
とあっちサイドも視聴者のこっちサイドも
しんみりほろりして…るところに!
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緑川靖子登場!!!
颯爽とズカズカと
あぐり宅に上がりこんできた!

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あなたには関係ないと言いつつ、
エイスケさんとの子供がいる
とか言い出す始末!!

…は!?


オイ!何だお前!何様だよコラァ!


しかもしかもよ、気になって
アトリエに訪ねてきたあぐり


私達愛し合ってた。
あの人の苦しみも悲しみも私は全部分かってあげた。
一緒に死のうと言われれば死ねた。
あなたは仕事に没頭して、エイスケのこと何一つ分かってあげられなかったじゃない。

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とか抜かす始末。(ムカッ腹たって正確に書きとめられない)




は????????
なんだてめえ!!やんのかコラァ!オラァ!

と思いましたね。
私の中の輩がね、戦闘民族がね、
叫んでました。
愛人は愛人らしく慎めや!と、
そう思いましたねワタクシ!


まあ緑川さんサイドもショックだし、
本妻相手に虚勢を張りたいんだと思うのですが、
(おそらくエイスケさんがあぐりのことを一番深く愛していたことを、きっと悟っていたよね)
このシーンはね、見ててイラついた!



そこは、もう、
エイスケさん無茶苦茶だけど、
家族のことを思っていたんです…しんみり。
で終わらせてよくねえか!?
愛人と隠し子のことは改変しとけよ!

と、多少は思ったかな。
このドラマ、エイスケさんの好感度が上がりそうになるたびに落とすよね(笑)



でもね、昨今の朝ドラでは改変しがち、
綺麗事にしがちなものを、
あえてむき出しに忠実に描きつつ、
どこかシュールでツッコミ不在、摩訶不思議な
あぐりワールドに落とし込むところも、この作品の魅力だと、ワタクシそう思うんです。

エイスケさんの「暗闇」を、明るく爽やかに描いてこその『あぐり』ではないでしょうか。


 


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当然のごとく落ち込むあぐりでしたが、
燐太郎さんがエイスケさんの書斎にあった
机の引き出しから、彼の遺作を見つけてくれました。

『アン・ダグリッパの結婚』の内容は、
あぐりも視聴者も、読んでて(見てて)
心が浄化されたんじゃないかな。中盤以降意味不明だけど

アン・ダグリッパは、あぐりのことで、
彼女へのエイスケさんの愛が綴られていました。
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エイスケさんはペンを再び手に取って
新作を書いていた。
多分、完成した日付からして、
その作品はあぐりへの誕生日プレゼント。

たとえ離れてしまうことになっても、
自分の心はあぐりと共にある。

その本心を、エイスケさんは
あぐりに伝えたかったのだと思います。

アン・ダグリッパ 残忍な虚妄 
僕は貴女を愛す 
貴女は僕に堅固な意思を与えてくれたのです
ヴェランダでアン・ダグリッパの結婚
私達は街に出た 女学生 アン 
昨日 私は彼女に花環を贈った
黄色い植物の感情 
翌日私の衣服に赤い花弁が密着した 
ダグリッパ 僕は泣いているのです
深夜 地球が灰皿になる

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この新作の存在によって
あぐりのメンタル復活。


エイスケさんはカッコウで、
籠の中に閉じ込めたら死んでしまう。
エイスケさんは死んだんじゃない、
私達の手のひらから飛びだってしまった。
私もあなたも、置いて行かれたの。
それなのになぜいがみ合わなきゃいけないの?
元気な赤ちゃん、産んでください。


と愛人さんに告げます。つ、つええ…。

この前向き思考に、緑川靖子の態度も軟化。
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エイスケさんが彼女の前で、
妻のあぐりがどんな人なのか語っていたことを暗に伝えたうえで、
エイスケさんは、あぐりと別れる気なんて全く無かったと明かします。うん知ってた

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それに「分かってます」
笑顔で返すあぐりも良いよね。
つええ。強すぎるよねこの人。知ってたけど。


このシーンもな〜!好きだな〜!
なんだ〜緑川さんも悪い人じゃねえんじゃ〜ん、
と熱い掌返しをさせてもらいました。


かつての光代さんと世津子さんのように、
あぐりと緑川靖子は、
なんとなく心通わせた終わり方となりました。
お互い同じ人を愛した者同士、
そして、失った者同士として…。


史実の内容上ドロドロになるところを、
シニカルでシュールさを漂わせつつ
どこか爽やかな展開に落とし込むのは、
すごいなあと素直に思いました。
しかもたった2話分で!

これがあぐりワールドだよなぁ。
やっぱり好きや、このドラマ…。しみじみ。

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ただ、カフェセラヴィのなかで
あぐりが突如立ち上がって、
天井に向かって語りかけるのは、
なんか、見てて
「えっ大丈夫かオイ」と困惑しました。
舞台みたいな感じだったから、
余計に奇妙さマシマシ。
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あぐりの強火担の燐太郎さんは微笑ましく見つめていたけど、高山さん戸惑ってたよ。
ちょっと引いてましたよ。
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前向きなのは素晴らしいけど、
あとで説明してあげてね…あぐり…。





次回予告担当はとめさん!!

淳之介も尚ちゃんも南くんも
えらいでっかくなった!最終形態!!
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山田純大さん関口知宏さん池内万作さんと、知ってる役者さんばっかりなので、
なんだか、超豪華感。
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しかも、大路恵美さんと角替和枝さんまで!

このドラマってさ、わりとポンポン新キャラとか役者交代させてくんだけど、
ミスキャストがいないのよね!違和感ない。
そして、みんなキャラがたってるんだよね!
これって、地味にすごいことだと思うんです。
脚本がよくできているんだろうな〜。


つっても、この先はほぼ記憶にないので、
実質的に初見となるのですが、
この先も面白いといいなぁ、と願っています。

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そして、なにやら戦争の色が濃くなっていたり、
燐太郎さんとあぐりの再婚話も出たり。


えっ…もう!?早くね?いくらなんでも早いよそれは!!



と、予告を見たとき戸惑いました。
尺キツキツなの?

早すぎる!とは思いましたけど、
でもまあ、再婚するなら
燐太郎さんとがいいかなぁ…。でも早いよな…。



とにかく、これから終戦まで
あぐり』という作品が
どのように戦争を描くのか、
まずはそこを見所にしていきたいと思います!