戦中描写、なかなかの独特さで…。
淳之介の出征回をまさかのコント調にしたかと思ったら
(まあ史実からして喘息で即日帰郷だったからこそで出来たことなんだけどね)
空襲描写はかなりの迫力!
と思ったらとめさんの貯金額変動コント!
なんだこれ!
高低差…高低差がありすぎんよ…。
今週、最も心が揺さぶられたのは、
やはりあぐり美容院の建物疎開が決まってからの
美容院メンバーとの別れのシーンですかねぇ。
沢子ちゃんのために結婚式をやってあげて、の沢子ちゃんとの別れ。
盗人としてあぐりたちの前に現れた沢子ちゃんを、周りの反対を押しきって弟子に迎え入れたあぐり。
あぐりがいなかったら、沢子ちゃんは今頃どうなっていたかわかりません。
そのことを感謝する沢子ちゃんに、
なんとなくはぐらかすあぐりと、
まったく…と呆れる辰子さんがまた良かった。
そして、何つっても一番ぐっと来たのは、
建物疎開前日の夜の辰子さんとあぐりの語らいシーン!
おれ泣いちゃったよ!!
見ててウルウルとしちまった…。
辰子さんとは本当に長い付き合いでさ、
辰子さんはいつも呆れながらも、
何だかんだであぐりに助言してくれたり、
助けてくれたよね。
辰子さんがいなければ、あぐり美容院はやってこれなかったと思う。
色々とあぐりの奔放さに面食らって
困惑しては苦言を呈してた辰子さん、
このドラマの数少ないツッコミ役だったんだけど、
いつのまにかとめさんや沢子ちゃんとも
打ち解けて楽しそうにしていたよね。
きっと、辰子さんはあぐりたちと仕事してて
本当に楽しかったんだと思います。
そんな楽しい日常も、戦争によって
終わりを迎えて…寂しいね。
辰子さんが
「私にとって、あなたが必要だったのよ…」「20年間、ありがとう」
と目を潤ませて声をつまらせながら言うシーン…。
もう、自分、涙いいすか。
目が涙で滲んだわ…。つれぇわ…。
鈴木砂羽さん、ええ演技するよなぁ…ウウッ
そして、建物疎開当日。
あぐり、店内にいたらあぶねえだろ!と思いつつ、見てて辛いシーンでしたね。
あぐり美容院が建てられたときの回想シーンが流れるのがまた切ねえんだよな。
あのときは、エイスケさんも、世津子さんも、
森さんも燐太郎さんも鈴音ちゃんも東京にいて、
沢子ちゃんや辰子さんもいて、
本当に希望に溢れてたのに、今はもう、
とめさんとお義母さまが
あぐりのもとに残ってるだけ…。
ハンマーであぐりが映ってる鏡バリーン!!は
なかなかのショッキングな映像でした。
あぐりの夢や心そのものを
粉々にされたような…ウウッ
目茶苦茶に破壊された
あぐり美容院の残骸を見て、
さすがのあぐりも茫然自失みたいな表情してて、
いつものように近づいてきた大徳寺さんも
さすがに空気を読んで去ってくんだけど、
その後の展開がまた良かったよね。
夜、美容院の看板を見つけて、
エイスケさんからかつてかけられた言葉を
思い出すあぐり。
このagriという単語に
cultureという単語を繋げてごらん。
agriculture。これは農業って意味なんだ。
大地を開拓して突き進んでいく。
農業に例えることができるんだ。
いつも前へ前へ開拓して進む。
何だか、君に通じると思わないか?
あぐりのいいところは、
どんなときも前に向かって突き進んでいくところだ!
翌日、看板を柱にくくりつけて
美容院再開しようとするあぐりに
心打たれました。
おお…もう…なんと前向き、
ポジティブなおなごか…ウウッ
agricultureです!と笑顔で言われて
敵国語じゃないのぉっ!と走って逃げる大徳寺さんには笑った。
そして、その日。
さっきも言ったけど、空襲シーンすごかったね!
『あぐり』だから、おれっち油断して見てた!(なんだよそれ)
このころのCGなんてまだしょぼしょぼだっただろうし、あれガチの爆発!?
焼け野原のセットも気合入ってるし、
エキストラの人たちも画面の端の方で
きちんと演技してるし、なんか、見ていて圧倒されました。
それでいて、とめさんの貯金額変動コントをぶち込んでるので、噴き出したよ。
「いやこれ笑っていいんかな」と思いつつ…
まあ笑ったんですけどね。
自宅を消火しようとする淳に
(淳之介…)
と家の中から呼びかけるエイスケさん。
おぉい淳連れて行く気かぁーい!
と思わず突っ込んじまった。
淳家の中入っちゃったし!
何だかんだで生き残れたけどさー!
エイスケさんの本と、ズッコケ4人組の写真は
救出できたので良かったけど…
エイスケさん、頼むぜまじで!
でも、生還後のあぐりと淳之介のシーンは
ものすごく良かった。
なんか、親子だな〜と初めて思えたんよな。
エイスケさんが淳之介のことを助けてくれたんだって、その不思議さを疑わず、素直にエイスケさんにお礼を言うあぐりと、
困惑しつつも亡き父の力を信じる淳と…。
くぅー!いいよねこのシーン!!
大徳寺さんが、空襲続いて燃え盛ってんのに
「逃げるな!戦え!」と気が触れてるのも
なかなか見てて辛いシーンだった。
後から来た尚ちゃんから、
大徳寺さんの息子はもう戦死してると聞かされて、大徳寺さんのこれまでの振る舞いが、より一層悲しく感じられたと思います。
息子が戦争で死んだからこそ、
それが無駄な死だったと思いたくなくて、
一生懸命だったんだろうな。
お国のために頑張ってないと、気を張ってないと辛くて寂しくてたまらなかったんだ。
大徳寺さんもまた、被害者なんだよなぁ…。
そして…お義母さまが、淳之介から
片桐先生が防空壕の中で独り、
バイオリンを抱いて死んでいたことを
聞かされるシーンもきつかったわね。
星由里子さんの演技が素晴らしいよな。
後悔と、もう会えない悲しさと…別れは突然にやってくるんだよね。
戦争に限らないけど、もしかしたら避けられた死かもしれないから…。
だから泣きました。泣いてばっかりやん!
なんつーか、絶対にコントコメディタッチを忘れないんだけど、
ブラックな描写は容赦ないんだよね。
そのバランスが絶妙なんだなぁ。
辛いけど、見続けられる、絶妙な塩梅なんだ。
不思議な空気感を持った、
唯一無二のドラマだなとつくづく思います。
次回予告担当は尚ちゃん!
来週からは山梨疎開編。
おばさん?は意地悪そうだわ、
淳之介は未亡人となんか怪しい雰囲気だわで、どんな展開になるのかなかなか次回予告だけでは読めませんね。
あぐり、ガチのマジでagricultureするんやね!
お義母さまは完全に気落ちして
心ここにあらずみたいになってるけど、
立ち直れるのでしょうか…。
理系として珍しく有用な情報を提供しまくって有能さをアピールした尚ちゃんですが、
卑怯者なのは治ってないようで、
次回予告の最後でも
「涼子は俺がもらった」とかのたまう始末。
コラッ!
あ、そうそう、エイスケさん、
幽霊としても登場してましたね。
あぐりにしか見えないようで、
傍から見たら、あぐりただの独り言状態(笑)
なかなか面白い場面でしたけど、
あぐりも幽霊エイスケさんと話せて楽しそうでした。
生きてるときより家にいるじゃねえか