The King with Donkey Ears

ドラマ視聴素人の感想置き場。自分のために書いてます。

あぐり 第十三週

ついにあぐり美容院開店の週。
すきあらばコント!がかなり多めでした(笑)

そのたびに私は、ギャハハ!と素直に笑ったり、クスクスと笑いをこらえたり、楽しみました。
根が素直なんでね、単純とも言うけど。


まず、とめさん初登場回での
新喜劇のようなドタバタ。
第十二週ではほぼ良い旦那であったはずのエイスケさんによる、芸者と遊んでくる宣言(笑)

なんかもうね、マジで全然悪びれもせずに
ニコニコあぐりに言ってるから、
こっちの常識が間違ってんのかなって一瞬思うよね!!

しかも、あぐりにお金ちょうだい!
とせびる始末。ブフッ(笑)
確かこの場面は、萬斎さんがアドリブ満載でやったらしいんすよね(ラジオで言ってた)
道理で楽しそうだわぁ。


次に、あぐりとエイスケさんによる
パーマネント機コント(コント言っちゃったよ)
コンセントを差し込もうとするエイスケさんが、
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「科学の進歩に犠牲はつきものなんだ。
あぐり、僕は来世でも、君と結婚したい!」

と遺言なんだかふざけてんのか分からない発言に
思わず照れるあぐり!!
からの〜!ブレーカー落ち!暗闇!!ギャハハ!!!!!

このときのエイスケさんの奇声と、あぐり
「エイスケさん、どこーー?」におれっち爆笑よ。
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あぐりとエイスケさんのやり取りランキングベスト5には間違いなく入りますね、この場面は。



そして、パーマネント機実験台コント。
とにかく皆が実験台役を押し付け合い。
そこに現れるとめさん(と淳之介)。
ニッコリ笑顔で迫るあぐりと辰子さん。
そして来襲するドイツ人技術者。
十字を切るドイツ人技術者。
遺言と感謝の言葉を遺すとめさん。
そしてスイッチを入れるあぐり…。

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このシーンはね、すげー面白かったと思う!
なんかね、90年代のフジテレビ制作のドラマっぽいんよな。
鈴木雅之とか星護とか河野圭太とか、
あそこらへん系統の演出というか。

群像コメディ劇の手本とも言うべき演出よね。
成田離婚とかショムニとか
殴る女とかそれが答えだ!とかね。
ワタクシの性癖的にこういう演出はどストライクなので、そりゃ〜見ていて楽しいはずだよ。


そして、コントというわけではないんだけど、
一番見ていてニヤニヤしたのは、
やっぱり、第78回で吉行和子さんが
登場した回でしょう。
こういうのさーーーずるいよねーー!!
くっそーーと思った!!
(なにが)


とにかく、吉行和子さん演じる平山先生が
あぐり(田中美里さん)と話したり、
エイスケさんのことを聞いたりして、
それが、なんかものすごくグッときたというか、
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あまりの感慨深さに、心が満タンに満たされたんですよね。
こういうのをエモいっていうのかな…?
何回も何回も、その場面を巻き戻して見ちまったい。


エモさで言えば、望月のお義母さまが
自慢の御髪を切り、洋髪にしてパーマネントまであてて、店の外に出て野次馬相手に
嫁の店の宣伝をしたのが、とにかくグッときました。
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とめさんに実験台になってもらう回で、
パーマネント機にとにかくビビる鈴音ちゃんや辰子さんや世津子さんの描写があったからこそ、
お義母さまの勇気と決意、そしてあぐりへの愛情がよく分かるようにできてるんですよね。

結局開店初日にお客さんは来なかったけど、
マ抜けのネオンサインを見ながら
笑いあっているあぐり美容院メンバー、婦人現代編集部メンバー、御大とお義母さまの画は、
今後の展開も知っているからか、
ものすごくしんみりしながら見ちゃいましたよ。
なにしろ、この先戦争が来るからさ…。ウウッ


とにかくテンポと明るさ重視の脚本ですが
(ガチにあぐりさんの半生をドラマ化したら、暗いなんてレベルじゃなくなるしな…)
抑えるところはきっちり抑えているのが素晴らしいです。



以前この作品の感想で、
あぐり』のテーマは「自由と夢」であると
個人の見解を述べたんですけど、
今週回は、それに「平等」も付け加えたくなる内容でした。


あぐりは、一貫して人は平等であるという信念を持ち続けてきました。
チェリー先生のもとに弟子入りしてからも、
その信念は揺らぐことはなく、
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石坂和子美容院の印象をチェリー先生から聞かれたときも素直に答え、
夢は誰にでも平等なはずですと答えたぐらい。。

第十三週は、その信念があぐり美容院の信念にもなった週でした。
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たとえ伯爵夫人であっても、順番は守ってもらう、客に優劣はつけない。
右腕的存在の辰子さんは色々と大変だろうけど(笑)
決して変わらないあぐりは、
人として信頼に値する存在じゃないかな。


また、これまで多くの人の優しさに助けられてきたあぐりが、
今週はとめさんと沢子ちゃんの二人を助けた回でもありました。
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第十一週かな?の感想で、誰かから優しくされたぶん、
他の誰かに優しくする、そうやって社会は成り立っていくものだ、と書いたんですけど、
あぐり』はそういう人と人との繋がりをメインに描いたドラマだと思っています。

たとえ、辰子さんに反対されようとも、
あぐりは困っている誰かを助けようとするし、
人を信じようとするんですよね。
お節介と言われようとも。

もちろんそれが上手くいかないときもある、
かよちゃんの時とか、上京した際スリに全財産取られた時とか、千代子さんの時とか。

それでも変わらない。
かなりちょっと変わっている人だけど、
人を信じることをやめない姿は、
なんか、すげぇ眩しいなあ。
こういう風に生きるのは、
なかなか難しいと思うよ?マジで。

私はこんな風には生きられないけど
あぐりの生き方は人を惹き付けるのには、
説得力あるよね。


綺麗事だとかあまちゃんだと言われがちだけど、
私はやっぱり、このドラマのおとぎ話のような雰囲気がすごく好きなんだな〜。
明るいコメディの作風の中で、
なかなかのシリアスさと無常感も盛り込んでくる。
メッセージ性もあるけど、決して説教臭くも説明臭くもない、真っ直ぐなドラマなんだよね。
みんながみんな、『おしん』や『澪つくし』やなくてええやん?
ツッコミどころで笑いつつ、楽しめてますよ、ワタクシ。



次回予告担当は沢子ちゃん!!
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オイ!!!岩見さんやないかワレぇ!!
どの面下げて!!
つーか何やそのバレバレのヅラ!!ブフッ(笑)
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民ちゃんも再登場するし、
お母様も上京するみたいだし、
五喜生存確認だし(弟はどうした!?)
来週も楽しみです。



そうそう、辰子さんは今週大変でしたね(笑)
辰子さん苦悩コレクション。
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