レディースデーで休みということで、
なんかやたらめったら評判のいい
映画クレヨンしんちゃんの新作『謎メキ！花の天カス学園』を見に行きました。
映画クレヨンしんちゃんは好きで、
割と見ている方だと思います。
と言っても、ハイグレ魔王〜カスカベボーイズ、オラの花嫁、ロボとーちゃんあたりしか見てないので、最近の映画からは離れ気味。
というのも、やっぱり私の中では、
しんちゃんは矢島晶子さんであり、
ひろしは藤原啓治さん、という印象が強いからなんよな。
よくあるやつ。
(ぶっちゃけ組長先生だって私ゃ永遠に納谷さんなのよ)
声に文句言うのもあれだし、アニメとは
今の世代のものだから、旧世代は黙って引っ込みます…てなノリ。
よくあるやつよな。
同じような理由で、
ドラえもんには今もノータッチ。
前置きが長くなりましたが、
結論から言えば今作『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ！花の天カス学園』は、
そんな懐古厨であったり、時の流れに乗り切れない、私のような人間であっても笑って泣けた傑作でした。
序盤は、登場人物説明と舞台である天カス学園の説明でやや単調な印象は受けたかな。
ここで自称評論家の私は
「意外と普通やん…あとしんちゃんの声やっぱり気になるなぁ〜」とか
評論家目線をぶちかまして冷静に見ていたんだけど、
(ジャイアント馬場のあぽぉ〜ネタとかはﾌﾞﾌｯと笑った)
風間くんが吸ケツ鬼によってケツを吸われて
がきんちょ化してからは、
もうストーリーはノンストップである。
声なんて気にならんかったよ。
つ〜かこの映画、ミステリーだったんだね！
知らなかったよ！(ちゃんと下調べしとけよ…)
なんか、普通に吸ケツ鬼の犯人が
誰か分かんなかったよ！すごくね！！！
いろんな伏線の回収の見事さに、
素直に「へぇ〜〜」と感心してしまいました。
如何にナメた目線で見てたか…
クレヨンしんちゃん映画はナメて見たらエライ目に遭うって、過去から学習しようぜワタシ！！
でも、犯人見つかって解決！
で終わらないところがいいですよね。
風間くんがなぜ、天カス学園に5人で体験入学したかったのか、なぜ天カス学園で
必死にエリートポイントを集めようとしていたのかを知ったとき、年甲斐もなくボロ泣きしてしまいました。
やだ…これ…風間くん映画じゃん…。
やだ…風間くんとしんちゃん尊い…。
また、この映画全体のテーマだと思うんですが、
「青春って何？」「エリートって何？」についても、
きちんと脚本が示していて、
なんか、もう、吸ケツ鬼の犯人が分かってからはずっと泣いてた。
これ、下手に誰かと見に行ってたらヤバかった…！
クレヨンしんちゃん映画、ナメて見たら駄目だったわ…。
青春って素晴らしいんだ！！という圧倒的プラスを押し付けてくるんじゃなくて、
孤独やコンプレックスなどマイナス部分もひっくるめて
清濁すべてが青春なんだよ、という展開にしたのは良かったと思います。
また、しんちゃんのケツ歩きは『嵐を呼ぶジャングル』ネタだし、
風間くんがしんちゃんを手紙で「心がエリートだ」と評した(よね？)場面は
原作のぼくのともだちは心がエリートですの回を思い出すし、
ちしおちゃんがうさぎ人形ぶん殴ったシーンはﾌﾞﾌｯとなったし、
なんか、もう、良かった(語彙力低下)
惜しむらくは、もう少し
クソバカバカしさがあれば、
よりクレヨンしんちゃんらしかったかなとも思う。
くだらないギャグが少なかったかな〜。
しょーもねぇ〜（笑）ともう少し笑いたかった。
本当にきちんとした、真面目な作品だなという印象。
『ロボとーちゃん』は、そこらへんのクソバカバカしさや小ネタがふんだんにあって良かった。
大人の階段登ったり、ピーマン食べたり。
みさえがロボとーちゃんスルー…うわっツラ…からの朝まで生テレビパロディ！とか、
ああいうしょーもないおふざけが欲しい。
クレヨンしんちゃんなんだから。
五木ロボパート、評判悪いけど、
私大好きだったんですよあれ（笑）
ほろ苦い結末と、主題歌のファミリーパーティーへの流れも完璧でしたよね。
なので、ロボとーちゃんよりは個人的には落ちるです！
でも十分面白い傑作だと思います。
クレヨンしんちゃんというと、
どうしても野原一家の家族愛のイメージが強いけど、
今作はみさえひろしひまわりシロは出番少ないです！
ほぼかすかべ防衛隊。風間くんが裏主役。
こういう路線も十分やれると証明できた！
という意味で、今作の価値は高いのではないでしょうか？
個人的に印象に残ったワードは、
オムツンとネネちゃん「おにぎり！(手ｻｼﾉﾍﾞｰ)」です（笑）
あ、あとろろちゃんが
「人間は嫌い。でもお前は好きだ」と
ボーちゃんに言ったとき思わず
サン…サンじゃん…
アシタカに対するサンじゃん…！
えっ…ボーちゃんアシタカなの…？
と思いました。
そういやトカゲさんに乗ってるろろちゃん、
モロに乗ってるサン風味でした。
