The King with Donkey Ears

ドラマ視聴素人の感想置き場。自分のために書いてます。

朝ドラたまに見てる

マー姉ちゃん』が『あぐり』の後番組として
BSプレミアムの朝の再放送枠で放送スタートしたのですが、
序盤はあまりにも退屈で、これはどうしたものかなあ、と
様子見をしていました。


磯野家の人々が東京に上京してから、
もっと言えば、写真屋さんこと三郷さんが登場してからは
面白くなってきたのでほっとしました。

三郷さん、茜さん、乾先生、じゃなかったルバシカ、
田河先生、均ちゃん、塚田さん、菊池寛先生、うららマドカ姉妹、
そしてついにマリ子の相手役であろう東郷さんも今日登場しましたね。
東京編はストーリーを動かす人ばかりで、
変な人ばかり。それがいいと思います。


また、母はるさんのあまりの暴走と
狂気にも面食らっています。
他者へのお恵みに命かけるがゆえに、
貯金ゼロになり、マリ子が挿絵画家として
一家の大黒柱となる羽目に。

あまりにも悪びれないその姿に、
憤っているこちらのほうが
間違っているのではないか、と
一瞬疑ってしまいます。
しかし、結果的にはお母様は
娘達の運命を動かしているわけです。


基本的にはコメディで、変人たちの狂想曲。
あぐり』とやや作風の方向性は同じかもしれません。
しかし、小山内美江子さんが脚本ですので、
どこか人情に熱い、金八先生ぽさもあります。

金八先生は同年の秋スタートですから、
79年の小山内先生はフル回転していたのですね。

いやはや、福岡編はどうなることかと思ったけど、面白くなってきてよかったです。
私のお気に入りのキャラクターは、塚田さん、菊池寛先生、と三郷さんかな。




純ちゃんの応援歌』もたまに見ています。

正直なところ、山口智子さんと唐沢寿明さんの共演が見られたらそれでよかったのですが、
思いのほか良いドラマだなあと感心しています。

前評判は、お二人夫婦の共演作、みたいな触れ込みしか見つからず、
肝心な内容についてどうとか一切わからなかったので、あまり期待はしていませんでした。

生瀬勝久さんや笑福亭鶴瓶さんの若かりし頃も見られるし、
ちょっと数話チェックしてみるか程度の気持ちだったのです。

しかし、見始めてみると、純ちゃんの優しさ、お父ちゃんの器の大きさ、
昭と雄太の絆など見どころはとても多かったです。
ジョージ北川があんな継続して出演するキャラだとも思っていなかったので、
再登場したとき心が高鳴った自分に驚きました。
純ちゃんと速水さんの恋路も、見ていてやきもきします。

美山村編は完璧です。
大阪編になってどうなるか、おそらくそれが本編ですから、
ここで評価がどうなるか、できれば見届けたいなと思っています。


あの枠はなかなか放送が安定しないし、時間帯的に
なかなか継続して見づらいのがネックですね。


山口智子さんは、デビュー作にもかかわらず
演技にかたさもなく柔らかさがあって、自然体で純子という役を演じていて、
大器の片鱗がうかがえます。
関西弁も違和感なくこなしているので、関西弁警察になりがちな私でも、
文句のつけようがありません。


彼女のあどけなさと堂々とした演技を見るだけでも
価値がある作品だと思い。



『カムカムエヴリバディ』も一応見ています。

昭和平成令和の3つの時代を描く100年の物語、というドラマ説明を見て、
2000年に放送された松嶋菜々子さん主演の3夜連続ドラマ
百年の物語』を思い出したのはおそらく私だけではないと思います。
あのドラマはとても面白かったです。

それに深津絵里さん、私は彼女のことを深っちゃんと呼んでいますが、
深っちゃんが朝ドラに出るということで、なんとなくチェックしなければいけないと思っていました。


そして見始めたのですが、過去の名作ドラマをいっぱい思い出す内容だなと感じました。
安子と稔さんの悲恋は『澪つくし』だし、安子の家族が次々と死んでいくのも
澪つくし』最終週みたいだし、ところどころ『おしん』と酷似した部分が見受けられるし
深っちゃん演じる安子の娘・るいが後に母を憎む、という役設定を見かけたときには
ハルとナツ』も思い出しました。

そういったわけで、色んなドラマのパッチワークのようなドラマなので、
内容はとってもわかりやすいし、迷子にあることはありません。
脚本は特筆すべきところはありませんが、
不快になることもないし、
見やすい朝ドラだと思います。

もう少しじっくり書けば内容に深みが出るのにな、と思いますが、
100年の物語なので、橋田壽賀子氏やジェームス三木氏レベルでないと難しいでしょうし、
あまり過度に期待するのも酷というものです。


本編はるい編だと思うので、
そこからこのドラマらしさというか、
独自の内容を出していくのではないでしょうか。


上白石萌音さんは、幼さも老獪さも出せる女優さんだと思うので、
単独ヒロインとして朝ドラで見たかったというのが本音です。
彼女はとても熱演しているので、ダイジェストな内容なのがとてももったいなく感じます。
10代から40代まで演じられそうなのになあと毎日みながら感じています。
老年は宮崎美子さんに演じてもらえばいいわけですし、つくづくもったいないですね。


音楽は素晴らしい。
AIさんの歌う主題歌は、当初は
朝ドラ主題歌の割には暗すぎないか、とか
インストの方がいいのになあ、とか
いろいろとマイナスの方向で印象を持っていたのですが、
稔さんが安子の後を追って
列車に乗っていた回での使われ方を見て、
一気に好きになりました。
毎回エンディングで聞きたい歌だなあと思います。